75 . 80m1λ長方形水平ループアンテナ マルチバンドアンテナ
3.5MHzのアンテナは7MHz40mループアンテナをロングワイヤーアンテナとして3ヶ月間使用したが打上げ角が高く、近距離向きで飛びや聞こえはコンディションではなく今一といったところだった。今回はそれを撤去して3.5MHzの80m 1λループアンテナを架設した。
エレメントは2SQのKIV電線で80mのエレメントを作成した。
ステンレス滑車に使っていた金綱ロープは5年でボロボロになることから2SQのKIV電線をロープ代わりに使用した。
ループアンテナを支えるポールは家屋側から約28m南側には9mと7mのこいのぼりポールが約15m間隔で2本設置してある。それに滑車を取り付けて家屋から2点を支持して80m4角形の長方形のループアンテナがとりあえず完成した。
写真は80mループアンテナの全景は撮れないので一部であるが家の庭のサツキから南側の2本のこいのぼりポールを写した。
調整
■ループアンテナの周囲長を保ったまま1/3λ×1/6λの長方形の場合、給電点のインピーダンスは約50Ωになる。との計算から80m1λをこれに当てはめると26.7m×13.3mとなり給電点のインピーダンスは約50Ω付近になりそうだ。
細かい調整
家屋側の2点間は13.3mとなるようにし、反対側のこいのぼりポール間の2点間は約15mだが滑車で13.3mになるように調整した。
家屋側からこいのぼりポール間は共に26.6mになるように同じく滑車で調整した。
がどちらもそのような値になるわけがなく、だいたいでおおざっぱな結果となった。給電部のインピーダンスもアンテナの地上高に影響される。
給電部は2階ベランダの庇の上で前回と同様4角形の隅からである。アンテナアナライザーMFJ-225でインピーダンスを測定したら3.500MHzで SWR1.2 で59Ωであった。給電部の高さは7mでありこの給電部に直接200Ωのテレビフィーダー20mを接続して無線室まで配線してある。
給電部と並行フィーダーの接続点はインピーダンスの違いがあるが40mループの時も何も入れていなかった。J〇1BBEさんの実験結果によれば平行フィーダーを使う場合、給電部でマッチングをとっても最終的に無線室でマッチングをとれば同じであったとの見解でその通りでSWRは素直に1.0まで落ちた。給電部に何も入れないのはこのアンテナをマルチバンドで使用したいためでもある。
3.5MHzのロングワイヤーとの比較してみた。受信の感度はSは3つは上がっている感じである。送信は夜間に1エリアと4エリアからレポートをもらうが以前より格段に強くなったとのレポートをもらった。(お世辞が入っているかも)
マイクアンプへの回り込みはなく電磁波がアンテナにほぼ完全燃焼している感じである。
受信はループアンテナの特徴である空間の電界ノイズが拾いにくいためとてもノイズが少なく聞きやすくなった。
AIによれば水平のループアンテナはダイポールに比べて低い地上高でも打ち上げ角を低く抑えやすい特徴がある。アンテナ利得もダイポールアンテナに比べて2dB~3dBほど高くなる。とある。
2dBは1.6倍、3dBだと2倍でありトランシーバーが200W出力だと320W~400Wになるが、信じる人は救われる。
前回はロングワイヤーだったので打ち上げ角の違いもあるため格段に強くなったとのレポートにも納得している。ロングワイヤーアンテナは打ち上げ角は真上になるため300km以上は厳しかった。打ち上げ角の違いが2倍の利得だと思う。
アンテナ利得について (AIによる)
1/2λダイポールアンテは 2.14dBi
3.5MHz 1λのループアンテナは 3.5dBi これはダイポールアンテナの1.6倍~2倍
7MHz (2λループ) 5dBi~7dBi
10MHz (3λループ) 3.5dBi~6dBi
14MHz (4λループ) 5dBi~7dBi
21MHz (6λループ) 5dBi~7dBi
28MHz (8λ.ループ) 10dBi~12dBi
AIによると地上高が1λ以上であることとロスが入っていないので実際ははこうはならない。
ループアンテナは整数倍(高調波)で効率よく共振し無調整またはアンテナチューナーの併用でマルチバンドになる。ただしループが長大化すると打ち上げ角が真上に向かって放射されるためDX通信には不向きなアンテナになる。
■3.5MHzループアンテナで1.8MHzバンドはエレメント長が短すぎて共振せず、著しくインピーダンスが低下してアンテナとして使えないが、これをループアンテナとして片線から給電すると1.8MHzのループアンテナとして機能する。
1.8MHzバンドは前回使用した1:16のマルチアンアンの変成器と自作のコモンモードフィルター使い無線機側からロングワイヤーアンテナとして使えるようになった。SWRも1.0にチューニングが取れる。
ノイズの比較
■3.5MHzロングワイヤーアンテナとこれを3.5MHzのロングワイヤーアンテナとしてチューニングし、双方のアンテナの聞き比べを行った。時間的な差があるがループアンテナはノイズが少なくノイズフロアフロアはSで2~3は違う。
※1.8MHzのロングワイヤーアンテナは過去記事No.73「ループアンテナをロングワイヤーアンテナとして使う。VoL.2 マルチUnUnを使用」記事を参照。
ループアンテナの基本原理(AI)
・受信の仕組み 電波がループの中を横切るとファラデーの電磁誘導の法則により変化する磁界に比例した誘導起電力が導線に発生します。
・送信の仕組み 逆に導線に高周波電流を流すとループを貫くように強い磁界が発生し、それが空間に電波として放射されます。
四角形ループアンテナの給電点インピーダンス
四角形ループアンテナの給電点インピーダンスは給電する位置(給電点)により大きく変化する。1λのループアンテナは給電点をどこに置くかによってインピーダンスと指向性が変わる。
・最大放射方向の辺の中央(電流最大点):約100Ω~150Ω
・また周囲長を保ったまま1/3λ×1/6λの長方形の場合、給電点のインピーダンスは約50Ωになる。
つまり80m1λの場合、26.7m×13.3mの長方形の場合給電点のインピーダンスは約50Ωになる。
・1/2λダイポールアンテナを2段スタックにして両先端を接続して丸くしたものがループアンテナで丸形が一番効率が良い。インピーダンスは110Ω。
・ループアンテナをつぶした形がフォールテッドダイポールアンテナで、給電点のインピーダンスは300Ωになる。
・指向性やインピーダンスのシミュレーションにはMMANA-GALアンテナ解析ソフトで活用して設計をすることをお勧めします。
2026.05.26
